イテテテテテテ…親指を動かすと痛いよ(涙)
はりねずみ君大丈夫?それってもしかして腱鞘炎じゃない?
腱鞘炎?分からないけど少し動かすだけでも痛いんだよ…
腱鞘炎って一言でいっても様々な種類があるからサポーター選びも重要なんだよ
- 手の親指付近に激痛が走り困っている人
- ゲームやスマホの使い過ぎで親指が痛い人
- 腱鞘炎の種類を詳しく知りたい人
- 症状に合う適したサポーターを買いたい人
上記について私がこれまでに経験してきた知識や情報を基に、分かりやすく解説させて頂きます。
鍼灸師・柔道整復師として13年の下積み(鍼灸接骨院や整形外科)を経て2016年に独立開業し、現在鍼灸接骨院を経営。 これまでに得た経験や培ってきた事を多くの方に知って頂き少しでもお役に立てて頂ければ。という事で副業ブロガーデビュー
現在、院のホームページは月に3万PVと多くの方に見て頂ける様になりましたが、目標は本業・副業共に10万PV達成させる事です。
主に身体の痛みや悩みについての記事を始め、他にもお得な情報・便利グッズ等のお役立ち情報も配信
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎が原因?サポーターや原因を1から解説
親指の付け根が痛いと腱鞘炎の可能性が強い事は何となく予想されると思いますが、痛む場所や症状で腱鞘炎を更に細かく分ける事が出来ます。
そして詳細を知る事により、ご自身の腱鞘炎の痛みの原因やより効果が高く適切なサポーターを選ぶ事が出来ます。
サポーターを選ぶ際、手首や親指に限定しても商品の数は無数にあり選ぶのに困惑される方もいらっしゃるかもしれませんが、ポイントは必要な箇所は固定し、不必要な関節は固定しない事です。長期間、サポーターを装着する事は関節が硬くなるというデメリットも存在するため極力固定する範囲を狭くする事が望ましいのです
サポーターの目的は関節を固定し、軟部組織(筋肉・靭帯・腱)や関節部の安静を図り炎症を抑え、痛みの軽減や軟部組織に加わるストレスや負担を軽減させる事です。特に腱鞘炎の場合は、サポーターで根治させるという事ではなく、補助的なアイテムです。使用しても症状が軽減しない場合や悪化する場合は、なるべく早く医療機関への受診も念頭に置きましょう
それでは、腱鞘炎の中でも多く発生する、手の親指に関連した腱鞘炎や関節炎について解説せて頂きます。
そもそも………
筋肉の両端は細くなっていき腱になります。筋肉は収縮といって伸び縮みする動きをしますが、腱は収縮ではなく滑走(横にスライド)します。その際、より滑走しやすくするために腱鞘が腱を包み、腱が通るトンネル様の形をしております。例えるなら刀が腱で、腱鞘が鞘です
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎①ドケルバン病(de-quervain病)
親指の付け根が痛い腱鞘炎の中で有名な疾患がドケルバン病で、狭窄性腱鞘炎といいます。このドケルバン病は、親指の先から前腕にかけて走行する2本の腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)と腱鞘が擦れあう事により炎症が起き、親指の付け根辺りから手首付近にかけて激痛を感じます。
炎症が強く痛みが特に強い時期は、動かさずじっとしていても痛い(安静時痛)事もあり、手首付近が腫れたり赤みがかって熱を持ち、場合によっては捻髪音といい手首や親指を動かすと「ギシギシ」と音を感じる事もあります。
他の痛みとの見極めは、フィンケルシュタインテストと呼ばれる検査法を実施し痛みが出現すればドケルバン病と判断できます。
- 親指を4指の中に入れる様に握り拳をした状態で小指側に向かって手首を曲げる。
- 手首を小指側に曲げた(伸ばした)時に、上記図の疼痛誘発部位付近に痛みが出現すれば陽性とする。
- 両手同時に行う事で、痛くない方との比較をします。
- 症状が悪化している時、炎症が強い時は親指を曲げるだけで痛みが出現し握り拳が出来ません。その場合は、その時点で陽性となります。
ドケルバン病(de-quervain病)にオススメなサポーター
ドケルバン病は上記の2つの腱が原因で起こります。この2つの腱は親指(拇指)と手首の動きにも関与するため、親指の第二関節(MP関節)から手首(手関節)を固定する事で痛みが軽減されるのでオススメのサポーターはこちらです。
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎②ばね指(snapping-finger)
親指の付け根が痛いのはドケルバン病以外にも、ばね指があります。ばね指は弾発指とも呼ばれその名の通り、腱と腱鞘との間で通過障害を起こした状態で指を曲げると「カクンッ」とばねが弾く様に音を感じ、悪化すると激痛が走り、ロッキングといい指が曲がったまま動かせなくなります。
指を握るように曲げた際に腱が浮き出てこないのは、腱がトンネル状の腱鞘の中を通過するためです。これは例えるとしたら、ベルトとベルト通しとの関係によく似ていて、ベルトが腱、ベルト通しが腱鞘です。また腱が浮き上がらないように抑える役割の他に力を有効に伝える滑車の役割もする事からpulleyと呼ばれ、pulleyはA₁~A₅とC₁~C₃と細かく分かれています。
ばね指の際は、指を酷使したり加齢により腱自体が肥厚する場合や腱鞘部分(トンネル)が狭くなる事で通過障害を起こすため、悪化すると最終的には手術をしなければ治らなくなってしまうので、悪化する前に対処する事が大切です。
痛みが出現する場所は、ドケルバン病が手の甲側に現れるのに対し、ばね指は手のひら側のA₁pulley部に圧倒的に多いため、「カクンッ」と音がする引っかかり感と同部を押した時に痛みがあれば、ばね指と考えて間違いないでしょう。
ばね指は悪化した場合、最終的には手術をしなければ治らない為、初期の段階で症状を緩和させる事が重要です。サポーターも重要な役割となりますが、長期間に亘り固定を続けていると関節が硬くなり、かえって症状を悪化させてしまう場合もありますのでサポーターを装着する期間や、やむを得ずの話ですが手術を受けるベストなタイミングを知っておきましょう。
手術を受ける場合でも、適切なタイミングを逃すと完治出来ない場合もあるんだよ
そうなんだ!手術を受ければ全部治るかと思っていたけど違うんだね
- 指を曲げた時に「カクンッ」とロックされ自力で戻せず、反対の手で戻さなければ伸ばせなくなった時
上記の事をご理解して頂いた上で正しくサポーターを使用しましょう。
ばね指(snapping-finger)にオススメなサポーター
ばね指の場合、親指以外の指でも起こりますので(好発部位は1(親)>3(中)>4(薬)>2(人)>5(小)の順)それぞれに合ったオススメなサポーターをご紹介致します。
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎③CM関節症
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎以外にも関節が変形して痛みが出現する場合もあります。その中でも親指は他指よりも使用頻度が高いため、解剖学的にも自由度が高いのですがその反面、変形する確率も高くなります。その一番の代表的な疾患が拇指のCM関節症です。
拇指CM関節とは第一手根中手関節といい、手根骨という手首付近の小さな骨と指の部分である中手骨という細長い骨で構成され、ちょうどドケルバン病の場所に近いため間違わないように注意が必要です。
CM関節症の場合は膝の変形(変形性膝関節症)と同様、使用頻度が増すにつれて軟骨が擦り減り骨棘(骨の角にトゲができる)が形成され、骨が角ばってゴツゴツとした見た目になっていき、関節部分が赤く腫れ熱を持ち、安静時痛を伴う事もあります。
また、指先側から反対の手で親指を掴み手首側に圧を加えながら前後左右に動かすと変形した関節部の痛みが増強します。
- 関節部の骨性隆起(りゅうき)・骨の突出
- 関節部の腫れ
- 40~70歳代の女性に多い
- 関節部を押すと痛い
- X線(レントゲン)検査で骨棘、変形の存在が決め手
CM関節症にオススメなサポーター
腱鞘炎であるドケルバン病やばね指にもいえる事ですが、患部の安静を保つ事で炎症を抑え痛みの軽減を図ります。特にこのCM関節症の場合は関節炎であるため、CM関節部の安静・固定が重要です。
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎が原因?サポーターや原因を1から解説まとめ
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎(関節炎)が原因で、それぞれの症状に適したサポーターを使用する事で痛みのコントロールが可能となります。
しかしサポーターを装着する事はメリットばかりではなく、装着のタイミングを間違えたり、長期間の固定は関節を硬くしたり、軟部組織が癒着する等悪化させてしまう可能性もあるため注意が必要です。
そして腱鞘炎や関節炎の場合は、特に初期の段階での使用が有効であり早い段階で痛みを未然に防ぐためにも必要です。
正しい使い方や各疾患に適したサポーターを選び、手の痛みから解放されましょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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